こんな研究をしています

生物学科で行っている研究から数例を紹介します。

  =>研究室紹介はこちらから(自然システム学類サイト内)

 

磁石を持つ細菌「磁性細菌」の研究

キーワード: バクテリア、バイオミネラリゼーション、生理生化学、分子遺伝学

地球は大きな磁石です。すなわち,地球上の総ての生物は地磁気に曝されています。あなたは、磁気を感じますか? 感じませんね。しかしながら、地球には、磁気を感じ、利用している生物がいます。この写真は、私達が研究している磁性細菌の電子顕微鏡写真です。細胞の中に、黒い顆粒があります。これが磁石なのです。物質名は、マグネタイト(Fe3O4)です。私達は、この細菌がどのようにしてマグネタイトを生合成し、生きる為にどのように利用しているのかを研究しています。そして,この研究を国際プロジェクト(ヒューマンフロンティアサイエンスプロジェクト)としてフランス、中国の研究者と一緒に進めています。

 
昆虫の社会性進化についての研究

キーワード: 社会性昆虫、生態学、行動、遺伝学

アリは女王と多くの働きアリが1つの巣(コロニー)を作って生活しています。このような昆虫を社会性昆虫と呼びますが、一見仲良く暮らしているように見えるコロニーの中で、個体の間では遺伝子を残すための攻防が繰り広げられています。女王同士の権力争いや派閥の形成、働きアリの女王への裏切りと革命、それを取り締まる監視作戦、さらに育児競争など、人間社会顔負けの仕組みが存在しています。アリではなぜこのような複雑な社会が進化したのでしょうか? 私たちはウメマツアリやアシナガアリなどの種類を材料に、こうした複雑な社会メカニズムとその進化過程を明らかにするための研究を行っています。

 
ゾウリムシの遺伝と進化の研究

キーワード: 単細胞生物、原生生物、遺伝学、細胞学、進化

様々な種類の原生生物を使って、遺伝や進化の研究をしています。中でもゾウリムシは有名ですね。ゾウリムシは単細胞生物のくせに、大核と小核という2種類の分化した核を持っています。私たちの身体の体細胞と生殖細胞に相当する機能を担当しているわけです。見ようによっては、多細胞の動物より複雑で、巧妙な仕掛けをいっぱい発明してきたといえます。私たちは、ゾウリムシを通して原生動物が進化させてきた様々な戦略を解明しようと日々研究に励んでいます。

 
陸上植物の形態形成遺伝子の進化の研究

キーワード: 植物、形態形成、分子遺伝学、進化

コケを拡大して見たことがありますか?これはヒメツリガネゴケの実体顕微鏡写真です。大きさ1cmにもみたない小さな植物ですが、ガラス細工のような美しい体をしています。コケ植物は、n世代の優占、卵と精子による有性生殖、単純な構造の小さな2n世代など、他の陸上植物とは異なる原始的な特徴を持っています。私たちはヒメツリガネゴケをもちいて、形づくりに関与する遺伝子を調べ、異なる体制を持つ植物とその働きを比較することで陸上植物がどのように進化してきたのかを明らかにしようとしています。